Before (改善前)

当社が製造する機械加工品では、いわゆる雄雌の関係にあるユニット品の取り扱いが非常に多くなっています。こちらの製品もその一つで上記のようにシャフトを穴に挿入するような嵌めあい部品の場合、穴とシャフトそれぞれを単純に加工すると、穴はバイトの刃先によるR形状、シャフトはピン角となりはまらない為、穴もしくはシャフトのどちらかに逃がしを入れる必要があります。

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After (改善後)

写真の様に嵌めあい部品を設計する場合には、嵌めあい時に接する面の形状を十分に考慮した設計がポイントとなります。その方法としては、穴の角の部分に逃がしを入れるか、もしくはシャフトの先端部分にC面取りを行うか、という2つのケースが考えられます。今回、写真の様にC面取りを採用していますが、これは、穴加工よりも外側を加工する方が簡単に切削でき、コストが抑えられるというメリットがあるためです。簡単な設計ですが、コストの面は非常に効果的であると言えます。

POINT(要約)

機械加工品のユニットにおいて、シャフトなどの丸棒をそのまま挿入してもシャフトの角がRの部分に当たってしまい、穴の底面まではめ込むことはできません。これを解消するためには穴もしくはシャフトに逃がしを入れる必要がありますが、シャフト側にC面取りを設けることを推奨しています。加工コストと機能のバランスをいかにとるかがポイントです。